葉のない茎から、すらりと伸びて咲く、可憐なピンクの花。はじめて見たときは、その姿にはっと心を奪われました。西陽の夕日に照らされて輝く様子が美しくて、思わず写真に収めたほどです。
この花の名前は「ナツズイセン(夏水仙)」。この記事では、どんな花なのか、育て方、そして同じ場所で秋に咲く彼岸花とのつながりや、切り花としての楽しみ方まで、わが家の様子とあわせてご紹介します。
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ナツズイセンってどんな花?
ナツズイセンは、ヒガンバナ科(リコリス属)の球根植物で、学名は Lycoris squamigera。お盆の頃から晩夏にかけて、葉のない茎の先に、淡いピンクの花を数輪咲かせます。
名前の由来は、春に出る葉が水仙(スイセン)に似ていて、夏に花が咲くことから。葉が枯れたあとに花だけが咲く姿から、「ハダカユリ」「マジックリリー」とも呼ばれます。丈は30〜60cmほど。すっと立ち上がる茎と、やさしい色合いの花が魅力です。
2026年8月


2025年8月




西陽に照らされて美しく輝く幻想的な様子の写真です
「葉見ず花見ず」──なぜ葉がないのに咲くの?
ナツズイセンのいちばんの特徴が、葉と花を同時に見られないこと。これは「葉見ず花見ず(はみずはなみず)」と呼ばれる、ヒガンバナ属ならではの性質です。
はじめて見ると「茎だけ?」と驚きますが、これがこの花の個性。葉がないぶん、花のシルエットがより際立って見えます。




ナツズイセンのあとは、彼岸花
わが家では、このナツズイセンが咲き終わる頃、同じ場所に彼岸花(ヒガンバナ)が咲きはじめます。
実は、ナツズイセンも彼岸花も、同じヒガンバナ属の仲間。どちらも「葉見ず花見ず」で、葉のない茎から花を咲かせます。だから、夏はナツズイセンの淡いピンク、秋は彼岸花の赤と、同じ場所でリレーのように季節の移ろいを楽しめるのです。この時期は、両方の花を心待ちにしています。
ナツズイセンの育て方
とても丈夫で、植えっぱなしでも毎年咲いてくれる、育てやすい球根花です。
- 植え付け:球根を 7〜8月ごろ に植えます
- 置き場所:日なた〜半日陰。夏に半日陰になる落葉樹の下なども向いています
- 土:水はけがよければ土質は選びません。根が深く伸びるので、深めに耕すと元気に育ちます
- 手入れ:一度根づけば手間いらず。植えっぱなしにすると、かえって花付きがよくなります

※球根から育てた場合、植え付け1年目は花が咲かないこともあります。翌年以降のお楽しみに。
市販で買える? 切り花としては?
球根は、通販や園芸店で手軽に購入できます。「リコリス スクアミゲラ」「ナツズイセン」などの名前で、夏植え球根として出回っています。
切り花としても楽しめる花です。花屋の店頭に常に並ぶわけではありませんが、栽培の適地として「切花」も挙げられており、庭で育てた花を切って飾ることができます。葉のないすっとした姿は、和の器にも洋の花器にもよく合い、お盆のお供えにもぴったり。わが家でも、お盆に切り花としてお供えしました。

生けるときのコツ:茎はやわらかく水が下がりやすいので、水はこまめに替え、切り口を新しくしてあげると長持ちします。

お盆にお供えした「ナツズイセン」と「ホオズキ」、手作りした精霊馬と丑になります。
ご注意|口にしないでください
ナツズイセンを含むヒガンバナ属は、球根などに有毒成分を含みます。観賞や切り花として飾るぶんには問題ありませんが、口にしないよう注意し、小さなお子さんやペットが触れたり食べたりしないよう気をつけましょう。作業のあとは手を洗うと安心です。
まとめ
葉のない茎から、そっと季節を知らせてくれるナツズイセン。
- お盆の頃に、淡いピンクの花を咲かせる
- 「葉見ず花見ず」で、葉と花を同時に見られない
- 秋には同じ場所で彼岸花へとバトンタッチ
- 球根は市販、丈夫で植えっぱなしOK、切り花でも楽しめる
はじめて見たときの感動を、写真とともに残せたらと思います。夏の夕暮れ、もし出会えたら、ぜひその可憐な姿を眺めてみてください。


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